046 Pepper(成功・成長の原理原則)
1.Pepperとは?
ソフトバンクが提供する人と対話できるロボット。ソフトバンク初のプロダクトであり、ロボットとしての認知度は随一を誇ります。
2.収益の源泉は?
Pepper本体の販売価格および、月々の基本料金、通信費が収益の源泉です。
3.成功の肝は『機能の集中と選択』
Pepperは大赤字ビジネスであるため、成功しているといえるかは微妙ですが、認知度、ブランド力としては大成功といえます。
プロモーションのうまさも重要ですが、最も大きな意思決定(と思うの)は、二足歩行をあきらめたことといえそうです。当時人型ロボットといえば、二足歩行を含め人間を模す必要があると考えられていましたが、対話型ロボットであることとその目的、二足歩行のデメリットを踏まえ、二足歩行をあきらめる意思決定をしています。
それが結果的にタイミングの良いリリース(他社に先んじたサービス展開)につながったと言えます。
4.壁:収益化
Pepperは認知度こそ高いですが、3年間で累計300億以上の赤字を出したようです。初期投資が巨額であるのに対し、回収しきれるだけの販売ができていないと想像できます。
ソフトバンクは巨大企業であり、資金力も豊富であることからPepper事業で収益を出そうとしているかは疑問です。
認知度の向上も不要(ロボットにも強いという意味では必要)だと思います。
そうなると、ポイントは対話の記録・ビックデータ確保ではないかと想定されます。家庭用のPepperも出されていることから、ビックデータ確保の可能性は高まります。集めたビックデータをどう活用して収益化していくのかは気になるところです。
★成功の条件:仮説★
・目的を考え、機能の選択と集中を大胆に意思決定する(コンセプト、ビジョンはぶらさない)
(・大企業では、収益以上の価値を持つビジネスが存在する)