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032 楽天チャットボット(成功・成長の原理原則)

1.楽天チャットボットとは?
楽天が各店舗に提供するチャットボットサービス。楽天に出店する全店舗で利用可能であり、顧客からの返品ポリシーや営業時間などの基本的な問い合わせに即時回答を可能としています。

 

2.収益の源泉は?
なし。店舗側とユーザの満足度が向上することにより、楽天市場の価値向上を図ることで、中長期的にユーザを増やすことが収益の源泉と推測します。


3.成功の肝は『リテールサポートとユーザ満足度』で、中長期的には『データの確保』

楽天は卸売業に近い位置づけと捉えることもできます。卸売業の機能として、小売業の支援(リテールサポート)が重要です。楽天は多数の出店店舗に対して情報やサービスを提供することで店舗側の満足度やサービスの質を高めることで、最終ユーザの満足度を達成する必要があります。

チャットボット提供にはそのほかにも、問い合わせデータを楽天側で一元的に把握できるメリットがあります。あらゆるユーザのデータを収集することで、サービスレベルの向上や新たなサービスの提供につなげることができる点でも、この取り組みは理にかなっていると思います。

 

4.壁:チャットボットにより不満足度が上昇しないか?

よくあるチャットボットサービスは、問い合わせを気軽にできるけどまったくお門違いの返答しか得られないパタンです。この場合、むしろ入力した手間の分だけ余計な対応が必要となり、不満足度が高まります。

この点、楽天チャットボットは工夫がなされており、定型的な確認事項以外は問い合わせフォームに飛ばす仕組みになっています。

つまり、答えられる質問を明確にして、それ以外はチャットボットに問い合わせができないようにすることで、不満足化のリスクを回避しています。

考えてみれば当たり前ですが、なるほどと思いました。

 

 

★成功の条件:仮説★

・顧客接点へのデジタルツール無料展開により、接点・ユーザ満足度を高めるとともに、データが中央に集まる仕組みを作る

・新たな技術を使う際には、確実にできる領域だけ使える仕組みとする(全領域で使おうとしない)