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005 レアジョブ(成功・成長の原理原則)

1.レアジョブとは?
Skype等によるオンライン英会話サービス。累計会員数80万人以上で、業界唯一の上場企業です。売上は2019年度36億円で2018年から20%以上の増加を実現しています。

登録講師は6,000名、全員フィリピン人で、初級者から上級者まで幅広く対応しています。

https://www.rarejob.com/

 

2.収益の源泉は?
レッスン受講者からの受講料が収益の源泉です。


3.成功の肝は『標準化ではなく多様化』

レアジョブの講師はフィリピン人のみです。フィリピン人は英語が第2外国語であるだけでなく、ホスピタリティ(相手の喜びが自分の喜び)の感覚が強く、日本人との相性がいいことがその理由のようです。また、フィリピンの物価が日本と比較し安く、(数年前は)1日3~4時間もレアジョブで働けば、新卒給与の水準以上の収入が得られることから、フィリピン人からの人気も高いようです。

レアジョブでは、研修による講師の能力ベースライン引き上げはしているものの、教育内容の標準化は行っていません。一人ひとりの個性が出ることで、例えば初心者/SEO対策に強い講師/医学論文の添削・・などの多様なニーズに応えられています。さらに、受講者が講師を選ぶ仕組みであるために、人気のない講師がふるい落とされる仕組みとなっており、多様性を持ちつつ、高い教育品質をキープすることができています。

 https://www.rarejob.com/about/tutor/

 

4.壁:ネイティブ以外に教えてもらうなんてありえない

創業当時の日本では、ネイティブのようなきれいな英語を話さなければならない、というネイティブ神話があったようです。さらに、オンライン英会話の領域では後発サービスとしてのスタートでした。

ネイティブ神話があるなかでフィリピンに賭けようと考えたのは、現地で優秀でホスピタリティの高いフィリピン人に出会い、確信を持ったからであると思います。その確信のもと、試行錯誤の末にネイティブとの差別化のポイントとして、「月額課金制の採用(25分129円の謳い文句)」、「フィリピン大学(フィリピンの東大)の学生のみに限定」とすることで業界に価格破壊をおこし、成功につながりました。

 

(蛇足)

5.現在想定される壁:フィリピンと日本間との経済格差が縮小したらマズイのでは?

調べてみると、フィリピンと日本との経済格差はまだあまり縮まっていないようです。フィリピンでは2018年一人当たりGDPが3,102ドル、日本は39,304ドルと10倍の差があります。

フィリピンで貧困がなくならない理由に、植民地として搾取し続けられた歴史があり、いまだに人口の約4割が貧困層に属し、うち約3分の2は土地無し農民等の地方貧困層に属しているそうです。

ドゥテルテ政権がよくも悪くも様々な強行改革を実施したことで経済成長率は上向きのようなので、今後の急成長はあり得るかもしれません。

 

 

★成功の条件:仮説★

・現地・現場に行って、成功要因の確信を持つ

・均質なサービスではなく、多様なサービスを提供することが今後の成功のカギ

・ホスピタリティが求められる、英語OKの業界にはフィリピン人!