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024 マガシーク(成功・成長の原理原則)

1.マガシークとは?
雑誌で見たファッションがネットで買えるをコンセプトに2010年にサービスを開始。2019年度には300億円に迫る取扱高に成長。伊藤忠商事から出た社内ベンチャーです。

2013年にdocomoが公開買い付けにより子会社化。ドコモのd-fashionと連動することでさらに成長を加速させています。

  

2.収益の源泉は?
消費者からの商品購入が収益源です。


3.成功の肝は『在庫リスク低減とキャッシュ優位を貫いた』こと

マガシークは「雑誌に載ってるファッションを購入したい」女性のニーズを的確にとらえたサービスとして、サービス開始直後にはユーザが大量登録するほどの人気を得ました。最初は売れすぎてすぐに在庫が切れ、出版社等複数ステークホルダから相当なお叱りを受けたようです。

また、マガシークは、ファッション商品を在庫として抱えず、メーカやブランドから借り入れる方法を貫いているようです。これにより、在庫リスクなく大量の商品を取り扱うことを可能としています。また、メーカへの支払はマガシークにキャッシュが入った後にすることで、キャッシュフローのリスクも低減できています。

 

4.壁:メーカが不利な条件を飲むのか?

 成功の肝の裏返しとして、メーカ側は売れない場合返品されてくる上に、キャッシュインも遅くなるため、不利な条件となります。

最初の在庫切れもこれが原因で、雑誌に載っているほとんどの商品は購入できない状況が続いたようです。ただ、登録者数の急増や、商品の売れ行きが圧倒的であったため、徐々にメーカ側もサービスに乗ってきた、といううまいサイクルにつながったようです。また、伊藤忠の看板で商売をしていたことも信頼獲得に大きく寄与したようです。相手に不利な契約条項を飲んでもらうほど信頼が得られるのは、大企業ならではの強みかもしれません。

現在は雑誌に載ってるファッション以外も多様に取り扱いをしており、消費者の多様なニーズに対応し続けています。

https://www.magaseek.co.jp/

  

★成功の条件:仮説★

身近な人に強いニーズがあればサービス化で一気に広がる可能性がある

売れる自信があれば、キャッシュ/在庫リスクを減らす取引を貫く