082 カーリル(成功・成長の原理原則)
1.カーリルとは?
日本全国4,300以上の図書館/図書室の蔵書の貸出状況を検索できるウェブサイトです。地域や図書館ごとでの検索も可能でブックカバーも表示されるため、わかりやすく、さらにAmazonとも連携していることで、図書館で借りられない場合は簡単に購入することができる点も特徴です。
2.収益の源泉は?
Amazonのアフィリエイト収入および、広告収入が収益源のようです。
3.成功の肝は『既存システムの情報をまとめるだけでも価値がある』
多くの図書館では、図書館・地域ごとに検索・登録のシステムをもっています。各図書館に行けば、同一自治体内の図書館を検索することはできますが、その一方で、広範囲に検索することは難しく、かつ検索のUIもあまりよろしくありません。
開発メンバが思いつきで構想し、構想1か月、開発1か月とわずか2か月でサービスを作り上げたようです。
4.壁:バラバラなインタフェースをどうするか?
図書館ごとに(自治体ごとに)異なるインタフェースを持っていることから、全体検索をかけるのは仕組上難しいように思います。
開発者によると、検索エンジンを作る部分が難しかったようです。図書館システムは多種多様で,外部との接続を前提にした設計になっているものはごくわずかであり、システムに負荷がかからないようにアクセスをきめ細かくコントロールする点に苦労をしたようです。
★成功の条件:仮説★
・今あるシステムの情報を集めてまとめて検索できる仕組みはそれだけで価値がある
(類似サービスとして、全航空会社の空席を検索するサービスなどがあります)