072 WeWork(成功・成長の原理原則)
1.WeWorkとは?
コワーキングスペースの提供サービス。企業価値は5兆円とも6兆円ともいわれる不動産業界の革命児です。
基本的には個人やスタートアップ、中小零細企業向けにコワーキングスペースを提供していますが、最近では大企業向けにも提供をしています。
小さい企業がオフィスを借りるためには大変な労力が必要であり、それを月額使用料という形で手間なく快適に借りられることが重要な価値となっております。
不動産に対し、クラウド型のサービス提供をしているといえます。
2.収益の源泉は?
会員からの使用料が収益の源泉です。
3.成功の肝は『ネットワーク効果』
WeWorkの会員は、気軽にオフィスを借りることができるだけでなく、他のWeWork拠点も自由に利用することができます。加えて、会員間でのコミュニケーションをオンラインで推奨しており、ビジネスの創出のきっかけにすることができます。
会員が増えるほど拠点も増えて、会員にとっての価値が高まるという好循環が生まれる(=ネットワーク効果がある)ことから、不動産という物理的な世界で、プラットフォーマー的な価値を提供しているのがWeWorkであると言えます。
★私もWeWork新宿を使ってみましたが、きれいなオフィスで飲み物も美味しくカフェより集中できるスペースであると感じました。
4.壁:利用者激減のリスク?
シェアオフィスで月額使用料ということは、万一会員が激減したときに不動産が遊休資産化してしまうリスクが高いと言えます。コロナ禍においては、気軽にサービス利用を停止できることが会員にとってうれしい反面、ビジネスとしては苦しいはずです。
実はコロナ禍での会員数減は限定的で、その理由は利用者増があったことと、長期契約をしている顧客が多いことにあるようです。一方で、そのままでは利用者減がありえるため、オフラインでの交流、取り組みを強化することにより価値を高める方向のようです。
★成功の条件:仮説★
・物理世界を中心としたビジネスにおいて、クラウド的サービス、ネットワーク効果を考えると革命的なビジネスが生まれる。
・オンライン×オフラインの融合がリスク対策になる。