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064 Evernote(成功・成長の原理原則)

1.Evernoteとは?

いつでもどこでも見れる、メモアプリ。10年間(2008-2018)で累計ユーザ数は世界200か国、2億人を突破しました。

テキストのメモだけでなく、画像、音声といった形式のメモも簡単にでき、かつ手書きメモを含めた文字情報検索に強く、Evernoteなしでは生活できないという熱烈なファンもよく見かけます。熱烈なファンが書く関連書籍やブログ等も多数あり、世界的に最強と言えるメモアプリです。

 

2.収益の源泉は?

無料で限定的な機能を使えるフリーミアムモデルであり、プレミアム会員、ビジネス会員の会費が収益の源泉です。

 

3.成功の肝は『100年後まで使われるサービスを意識した設定』

 

Evernoteはいわゆるフリーミアムなモデルで、月間60MBのアップロードまでは無料で使えます。累計xxGBでなく、月間60MBというのがポイントで、無料ユーザであっても一生使い続けることを意識した設定となっています。

すべてのメモをEvernoteで管理することをコンセプトにしているため、ユーザのメモ・ノートは毎月蓄積していきます。その中で徐々にインフラ化していくことで、ユーザの固定化が図られ、さらに、長年使うユーザほど有料会員になる傾向があるようです。

Evernoteの価格設定は無料サービスの質と比較し安価に設定されています。これは、ユーザから短期的にお金をもらうモデルではなく、死ぬまでずっと使い続けてもらうほうが総額が圧倒的に高いという考え方によるものです。

 

4.壁:ストレージの使用料はタダじゃない。価格設定をどう考えるのか

フリーで使われると費用ばかりがかさみ大赤字につながります。有料をいくらにするのか?どういう条件にするのか?を決めるのは極めて重要な意思決定になります。

これをどうやっているのか、調べても全く出てこないのですが、いくつかわかったことを書きます。

限界費用が掛からないサービスがフリーミアムに向く

 →1ユーザ増えたときに増える費用がゼロに近いほどフリーミアムに向くということです。月間60MBはちりつもはありますが極めて限界費用ゼロに近いと判断できるのかもしれません。

・1~2%のユーザが有料会員になるくらいの考えで設計する

 

 

5.参考:起業のコツ

創業者のフィル・リービン氏は、4回目の創業でEvernoteを成功させたようです。失敗経験も含め、リービン氏は成功する起業の要素を以下の4つ挙げています。

・本質的で現実的な問題を解決すること
・当該領域のエキスパートが創業メンバーにいること
・ビジネスモデルが現実的で収益化の可能性が高いこと
・数年前には不可能であったようなサービスを最新の各種プラットフォームを活用することで12〜18ヶ月で実現すること

internet.watch.impress.co.jp

 

★成功の条件:仮説★

限界費用がゼロに近いビジネスはフリーミアムに向く

・コアなファンを作るサービスを提供することで、コアなファンがコアなファンを生む