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025 かんたんタイヤ画像診断(成功・成長の原理原則)

1.かんたんタイヤ画像診断とは?
オートバックス社が提供するタイヤの画像診断AIサービス。スマートフォンでタイヤの画像を撮影し、送信するだけでAI(IBMのWatson)が摩耗状態を教えてくれるサービスです。

本サービスは、広告を出していないのに1日数百件のアクセスがあるようです。オートバックス知名度・信頼感と、サービスに対するニーズが高いことを示しています。

  

2.収益の源泉は?
サービスは無料ですが、狙いはメンテナンスが面倒であった顧客層からのタイヤ需要の拡大に加え、主婦層など新たな層の取り込みです。

https://www.ibm.com/think/jp-ja/business/autobacs-tire-check-with-watson/

また、同社ビジョン「常にお客様に最適なカーライフを提案し、豊かで健全な車社会の創造を使命とする」の実現にも寄与しています。


3.成功の肝は『従来と比較し圧倒的に手軽であること』

すそ野を広げる目的のため、会員登録も不要でとにかく簡単に、1分以内でできるサービスを実現した点がサービス利用者拡大に寄与していそうです。

単にサービスを提供しただけでなく、その内容が「オートバックスの扱う商材(タイヤ)」×「サービス(メンテナンス・点検)」×「AI」であることも肝であるといえます。

 

4.壁:判定精度はどうなのか?

 タイヤの摩耗を判断した場合、NGなのにOKと判断するパタンは避けなければなりません。一方で、診断したらほぼNGになるようではサービスは利用されません。

つまり、AIの学習精度がポイントになりますが、そこはWatsonの活用や逐次学習の実施により対応をしています。

 必ずしもAIが100点の解答を出すわけではないことを消費者も知っていますし、無料で提供しているサービスのため、正確性よりも手軽さを重視したサービスとの共通認識があるように思います。また、境界データではなく、確実にNGな画像であればかなりの精度で正解を出せると想定されますので、そのあたりの心配も少ないのではと想像します。

  

★成功の条件:仮説★

・本業での顧客のすそ野を広げるための手軽なサービスの提供

 ・すそ野を広げるサービスは無料かつ簡易さが重要

・経営ビジョンからサービスを考える