019 Fender Play(成功・成長の原理原則)
1.Fender Playとは?
楽器メーカーのFenderが提供する、ギターのオンライン学習レッスンサービス。https://musit.net/music/servicereview/1609/
ギターだけでなく、ウクレレやベースのレッスンも用意されているようです。
2.収益の源泉は?
月約10$のレッスン料(動画視聴し放題)。
その他、ギターユーザを離脱させないことにより中長期的には楽器の購入につなげていく構想のようです。
ギターは始めた人の約90%が1年以内に挫折するという統計があるようです。Fender Playにより挫折を食い止めることができれば、ギターのみならず、音楽系コンテンツの販売などなどFenderの収益につながります。
3.成功の肝は『ユーザ視点とブランド力』
ギター(楽器)の躓きポイントは、目標とするイメージと自分の成長とのギャップではないでしょうか。かっこよく弾きたいと思って買ったはずが、楽譜も指使いも何もかも全然できずに挫折するのはよくわかります。それに対し、多様なレッスンと、個々に合わせたレッスン提案をすることで、挫折せずに少しずつ上達を促すサービスは楽器を弾くうえでは大変ありがたいサービスです。
オンラインレッスンはサービス開始時(2017)になかったわけではないと思いますが、圧倒的なコンテンツ量とFenderブランドへの信頼感がユーザ数増に寄与したのではと考えます。
4.壁:無料の同じようなコンテンツが増える?
Fender Playを模倣して無料のギターレッスンコンテンツを他社が提供した場合は苦しいのでは?
あまり記事がなかったので想像で書きますが、おそらくFenderとしてはそれでもいい、というのが結論ではないでしょうか。もともと楽器に挫折する人が挫折せずに済めばFenderの顧客数は維持・向上できます。無料コンテンツがその役割を果たすのであれば、Fender Playのユーザ数が減ってもいいのではと思われます。
そう考えると、本業の周辺領域で競争をたきつけて、競争が激化するほど本業がうまくいく、という発想なのかもしれません。
★成功の条件:仮説★
・本業の収益を維持するためのコンテンツをサブスクで提供する
・本業の周辺領域で競争をたきつけて、競争が激化するほど本業がうまくいくモデルを考える