002 Spotify(成功・成長の原理原則)
1.Spotifyとは?
音楽のストリーミングサービス。現在5000万曲以上の登録があり、広告ありの無料プランと月額980円の定額聞き放題サービスがある。
6/26時点で、2億2100万人以上が使用しており、時価総額は300億ドル強、破竹の勢いで音楽業界を席捲しています。
2.収益の源泉は?
プレミアム会員からの月額使用料および、無料会員への広告料が収入源です。
使用者の45%が有料会員と言われております。
(世界が日本と同じ料金体系と仮定すると、2.21億人×45%×980円=974.6億円/月の売上が有料会員だけで得られていると考えるとすさまじいです。)
3.類似サービスが乱立する市場での成長の肝は『コンセプトを明確にすること』と『常識を覆す顧客価値の提供』
Lancers同様、Spotifyでもサービス提供者であるレーベルの参画が肝となります。そのため、創業家のダニエル・エクは断られてもレーベルの前で寝泊まりするなどして何とか協力を取り付けていったようです。それでもローンチまで2年半、約10億円ほど使ったとのこと。
しかしながら、サービス開始しただけでうまくいくわけではなく、音楽業界で市場に受け入れられる必要があります。
Spotifyは、「音楽全部入りのiTunes」というわかりやすいコンセプトと「無料プランの展開」で市場から受け入れられ、急成長を遂げています。
4.持続的成長のエンジンは、技術活用により新たな体験価値を提供し続けていること
・好きな音楽を選んで聴けるだけでは飽き足らないユーザに対し、AIによる音楽推薦で「セレンディピティ」体験を提供している
・高音質かつ高速な配信を実現するP2P方式の採用
5.事業成功の壁(当然発生していたであろう壁)
①無料で音楽を提供するのはまかりならない(レーベル)
②無料で聴けるのにわざわざお金を払いたくない(顧客)
①無料で音楽を提供するのはまかりならない(レーベル)
再生回数に応じてレーベルやアーティストに報酬を与える仕組みにより、Win-Winの関係を構築しました。
②無料で聴けるのにわざわざお金を払いたくない(顧客)
無料でも使いたいと思うユーザ層と、有料にしてでも欲しい機能。
★成功の条件:仮説★
・市場に受け入れられるためには、明確なコンセプトが提供する必要がある
・技術の活用により、今までにない新たな体験価値を提供し続けることが、持続的成長に必要
・KSFの実行は、泥臭く活動をし続けるしかない(再)